就業規則を1か所直して一安心…とは限らない。中小の「改定もれ」が怖い理由

こんにちは、ハルカです。製造業の人事ひと筋29年、就業規則や社内規定の改定を何度も担当してきました。

今日は、中小企業の総務・人事でとてもよく起きる「改定もれ」の話です。

「1か所直して終わり」と思っていませんか?

法改正のニュースを見て、就業規則の該当箇所を直した。これで一安心。

――ところが数か月後、ふとしたきっかけで気づきます。

  • 「あれ? パートタイマー規程のほうが直っていない」
  • 「賃金規程に、もう無い手当の名前が残っている」
  • 「雇用契約書のひな形が昔のまま」

直したはずなのに、別の場所に古いルールが残っている。これが「改定もれ」です。

規定は「つながって」います

就業規則は1冊で完結しているようで、実際は、本則・賃金規程・育児介護休業規程・パート規程・労使協定・雇用契約書・各種様式……と、たくさんの文書がつながっています。

1か所変えると、関係する場所に波及する。ここが改定もれの正体です。

たとえば「所定労働時間」を変えたら、確認したい場所はこれだけあります。

  • 就業規則の本則(労働時間の条文)
  • パートタイマー規程
  • 賃金規程(時間単価の計算に影響)
  • 36協定などの労使協定
  • 雇用契約書・労働条件通知書のひな形

思ったより多い、と感じませんか? 現場で29年見てきて、ここで一度も抜けが出ない会社はほとんどありませんでした。それくらい、起きて当たり前のことなんです。

抜けると、何が怖いか

  • 残業代など、お金の計算ちがいにつながることがある
  • 労働基準監督署の調査で指摘の対象になることがある
  • 「規則と実際が違う」となると、社員との信頼関係に傷がつく

どれも、気づいた時にはずいぶん時間が経っていて、さかのぼって直すのが大変です。

今日からできる「抜け」の防ぎ方

規定を1か所変えたら、次の5つを指差し確認するだけでも、改定もれはぐっと減ります。

  1. 本則(就業規則そのもの)に矛盾が出ていないか
  2. 関連する規程(賃金・パート・育児介護など)に波及していないか
  3. 労使協定・様式(36協定、労働条件通知書など)は古いままでないか
  4. 社員への周知(説明・掲示)は済んでいるか
  5. 届出(労働基準監督署への手続き)の要否を確認したか

※4と5は、内容や順番が状況によって変わります。迷ったら専門家に確認してください。

全部の「つながり」を一覧にしました

とはいえ、「どの規定がどこにつながっているか」を毎回思い出すのは大変です。

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ご注意

この記事は一般的な情報提供を目的としています。個別のご判断は、社会保険労務士など専門家にご確認ください。当方では就業規則などの作成代行・行政への手続き代行は行っていません。

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